2022年PJ報告No5.複数カメラ画像からの回遊性把握の技術検証プロジェクト

実証事業者:株式会社インテージテクノスフィア
フィールド:名古屋市内某商店街

実証実験の目的とゴール

この実証実験の目的は、複数のカメラを使用して広域な人流測定を実現することで、商店街の来店率の可視化や滞留時間などを計測し、集客活動の最適化を図ることです。複数カメラ間で同一人物をマッチングし追従することで、広域な人流測定の実現可能性の検証を行います。

実証実験の概要

実証フィールドは名古屋市内の商店街で、平日と休日の2日間にわたって、複数カメラを使用して撮影しました。
従来の単一カメラの人流計測はほとんど誤差はなく、複数カメラのマッチング精度も90%を超えました。また、見た目でのマッチングのため、顔が映らないシチュエーションでも判定可能でした。

調査員の人流調査

実証実験の結果

平日夕方の時間帯に通行量が多くなる一方で、利用率は横ばいであることがわかりました。また、平日夕方の時間帯で商店街の利用意向のない通行者をどのように顧客にするかの観点で施策検討が効果的であることが分かりました。

今後の展開

広域に人流を追うニーズが急増しましたが、カメラ単位での解析は、課題解決の観点では限定的な情報しか得ることができないと現状考えられています。そのため、広域な人流データの取得の必要性が出てきており、広域な人流こそ、人海戦術ができない領域のため先端技術を使いたいと考えています。今後は、マッチングできるカメラ台数を増やしエリア拡張に向けて、精度向上を図ります。