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新技術で実現する道路維持管理|職員による現地調査を行いました【活動報告】

名古屋市では、道路の区画線や路面標示の経年劣化による交通事故リスクを減らすため、土木事務所が定期的にパトロールを行っています。しかし、目視による確認だけでは、市内全体の劣化状況を正確に把握するのは難しいという課題がありました。

この課題を解決するため、名古屋市は株式会社スマートシティ技術研究所(東京都文京区)およびニチレキ株式会社(東京都千代田区)と連携し、スマートフォンを活用した道路点検技術「GLOCAL-EYEZ(グローカルアイズ)」を用いた実証実験を進めています。

※「GLOCAL-EYEZ」YouTubeより

今回の実証では、従来の「GLOCAL-EYEZ」の機能に加え、同社が独自に開発した「鳥瞰変換技術」を活用しています。これまでは車に搭載したカメラによって撮影された前方画像について解析を行っていましたが、鳥瞰変換技術により、撮影した前方画像を鳥瞰図(真上から見た図)に変換できるようになります。これにより、区画線がどの程度劣化しているのか、より正確なデータに基づいた評価が可能になりました。

昨年12月には、「GLOCAL-EYEZ」が検出した道路の区画線の劣化状況を職員が現地で目視確認し、精度を検証しました。その結果、AIによる解析結果が目視での判定と一致する場合もある一方で、完全にかすれた箇所ではAIが認識できない場合もあるとわかりました。

▲実際の道路の状況と、AIが検出した劣化状況

今後は今回の検証結果を踏まえ、AIのさらなる精度向上を目指して改善を続けていきます。