中電CTI株式会社(以下、CTI)は、名古屋市緑政土木局橋梁施設課が管理する名古屋市内の複数の橋梁において、振動データを取得可能な小型センサーを設置し、1回5分の測定時間で取得したデータを分析することで、橋梁検査効率化を実現する仕組みを構築するための実証を開始しました。
<背景>
橋梁検査は、目視を中心として担当者が直接橋梁のすみずみまでを現地確認しにいかないとできないものでした。近年では、写真撮影による画像解析などの新技術で効率化を図る取組みなどを筆頭に、設備劣化をデータ分析によって測定することで、担当者が危険な場所での点検作業を回避したり、少人数での対応を可能にしたりするなど、新しい手段の確立が求められています。
<活用する技術>
振動データは様々なシーンで分析対象となっているいわばレッドオーシャン的な研究分野ではありますが、常時振動をそのまま分析し強度(剛性)や、表面の損傷有無を見つけ出す手法は珍しい手法です。

<プロジェクトの進捗>
橋梁施設課のご担当者に、近々補修工事を予定している市内の橋梁を選定していただき、実証の対象とする橋梁を決定いたしました。また、ドローンによる設備点検技術などの先進技術を用いた橋梁検査の実証実験とも連携し、対象とする橋梁の補修前後で、振動データ分析とドローンなどによる遠隔撮影という2つの異なる検査結果を比較しながら実効性を検証していきたい。
