日本最大級の公募設置管理制度(Park-PFI)事業、「Hisaya-odori Park」
公募設置管理制度(Park-PFI)は、都市公園の魅力と利便性の向上を図るために、公園の整備を行う民間の事業者を公募し選定する制度です。都市公園に民間のノウハウを活用することで、カフェやショップなどの便益施設や、保育所や通所施設など、地域の活性化や課題解決に貢献します。
Park-PFI事業の一つである久屋大通公園は、名古屋を代表する都市公園の一つであり、栄地区にある、南北約2kmの大型公園で、100m道路である久屋大通の中央部に位置しています。
特に、観光・交流区間として位置づけられているテレビ塔周辺のエリアを含む北エリア・テレビ塔エリアは、日本最大級のPark-PFI事業により、2020年9月に「Hisaya-odoriPark」としてリニューアルオープンしました。
コロナ禍のもとではイベントの実施に制限がかかっていましたが、昨年度からはマルシェや音楽イベント、各種体験イベント、公的なイベントなど、様々なイベントが実施されるようになってきました。シーズンによっては毎週末のようにイベントが実施され、名古屋の新たな顔としてたくさんの観光客や市民の方にご利用いただいております。
今後も、多種多様で魅力的なイベントにより、より多くの方に「Hisaya-odoriPark」及び栄地区に足を運ぶ機会を増やしていただきたいと考えています。
にぎわい?それとも…?賑わいと静かで落ち着いた空間の両立の難しさ
久屋大通公園は、もともと静かな公園であり、周辺には商店や住宅が広がるほか、静かで落ち着いた空間を求めて公園に来る方々もいらっしゃることから、イベントで出る音については否定的なご意見も少なからず寄せられています。
開業当初は、イベントで出る音についてルールの周知徹底が不足していたため、ルール以上の音でイベントを行う方もいらっしゃいましたが、現在は、イベントについてのルールをホームページに記載するほか、受付時にイベントルールをお伝えしたり、事前にレイアウトを確認するなどして、イベント側と調整をしています。ただし、こうした調整にはかなりの時間や労力がかかってしまっています。
調整したとしても、イベント当日で想定より大きな音が出てしまったり、音が響いてしまうこともあります。結果として管理者からの指導だけでなく、イベントに対して否定的なご意見をいただくことも…。賑わいをつくり、魅力的な公園にするためのイベントが、マイナスで終わってしまうのはもったいない!と我々は考えており、どうにか賑わいと静かで落ち着いた空間の両立を目指したいと考えております。
今回実施したいこと。
イベントで出る音の対策について、2つ考えていることがあります。
- 1つ目は、イベントで出る音自体をおさえること
- 2つ目は、イベントを実施する側に注意喚起を促すこと
1つ目の、イベントで出る音自体については、音は見えないため、音自体にかなり制限を設けています。イベントによっては、どれだけ魅力的なイベントでも音の制限があるために実施できないこともありました。
イベントで出る音自体を一定おさえることができれば、イベントを実施する側に必要以上に制限をかけなくてもいいかもしれませんし、もしかしたらより魅力的なイベントもできるかもしれません。
2つ目の、注意喚起については、想定より大きな音を出してしまっている場合に有効だと考えられます。ただ、警告灯等の設置はかなり大掛かりで目立ち、観光・交流を打ち出しシンボリックな空間を形成するエリアとしては避けたいと考えています。警告灯等の設置以外で、イベントを実施する側が注意喚起されたことが把握できるツールが必要だと考えています。
あくまで私達が想定した解決策ですので、上記以外にもご提案があれば、積極的に実施できればと考えています。
もっと魅力的な公園に。
にぎわいを創出するイベントに音は必須ですが、一方でその音が周囲に不快さを与えてしまっては、魅力的な公園とはいえません。
特にHisaya-odoriParkは都心の真ん中に位置する公園で、多種多様な考えを持った人たちが利用します。
Hisaya-odoriParkをもっともっと魅力的な公園にしていける、そんな提案をお待ちしています。