REPORT

市役所来庁者へのスムーズな案内

  • 実証事業者

    日本電気株式会社

  • 市担当部署

    市民経済局市民活部広聴課

応募理由・技術開発のきっかけ

市役所来庁者へのスムーズな案内における実証支援への応募理由としては、以下の2点です。
1点目は、自治体様の最大のミッションは住んでいる市民へのサービス向上であり、市役所の窓口案内は、行政サービスを市民にFace to Faceで提供できる重要な接点だと考えているからです。
2点目は、人口減少・少子高齢化といった社会課題が顕在する中で、先進技術を駆使し、名古屋市様と一緒に産官学連携による自治体のスマート化を実現していきたいと考えているからです。

近年、働き方改革や労働力不足などの課題が浮上しております。このような課題に対し弊社は、産業用途にとどまらない様々な場面で人と協働可能なロボットの活用が可能と考え、業務における負荷軽減・効率化の目的から「自律走行型案内ロボットSail(以下Sail)」の開発に至りました。
今後、より快適で便利なコミュニケーション社会の実現に向けて、AI等の先端技術を活用し顔認証や双方向でのコミュニケーションなど、さらなる業務の効率化や顧客体験の向上に貢献するため、Sailの機能拡張を検討しております。

完成後のポイント

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Sailの導入により、従来の窓口案内に加え、自律走行による窓口案内サービスの提供を想定しております。これにより、来庁者の目的に応じた最適かつよりスムーズな案内サービスが可能になります。
今回導入予定のSailは、業務の効率化と顧客体験の向上を兼ね備えた案内ロボットです。32型の大型ディスプレイを搭載し、タッチスクリーンによる直感的な操作で指定場所への誘導、そして誘導先での大画面によるコンテンツ利用が可能です。
従来、市役所訪問時に担当課の場所が分からない方は、窓口の方へお尋ねされていたかと思います。しかし市役所へは毎日多くの方が来庁されるため、窓口が混み合っているといったことが多々あります。そうした際、窓口の方に代わりSailが目的地へ誘導します。市役所における案内役をSailが担うことで、コンテンツを駆使した効果的な説明や来庁されたお客様の印象に残るおもてなしを実現します。

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開発途中で上手くいっている点・
苦労している点

上手くいっている点としては、Sailは汎用OSであるアンドロイドを搭載しており、標準機能から大きくカスタマイズをせずに、様々な要望に対応可能なことだと考えております。
今回の実証実験の成果をもとに、引き続き貴市の窓口業務における負荷軽減・効率化を目指していきたいと考えております。

苦労している点は、以下の2点です。
1点目は、コンテンツのメニュー構成です。来庁者にスムーズかつ目的に適した案内サービスを提供するためには、カテゴライズした目的別、もしくは局/課別でメニュー構成を考える必要があり、Sailの画面デザインやコンテンツ機能をどのように利用していただくかを検討しております。
2点目は、対人の窓口案内がある中で、来庁していただいた方にどのようにSailへ足を運んでいただくかといった点です。
来庁者は、従来の窓口へ問い合わせされることが多いと思います。
窓口業務における負荷軽減・効率化を実現するため、いかに来庁者を効率的かつスムーズにSailへ誘導するかが課題となっております。