REPORT

地下鉄駅構内の混雑状況の把握

  • 実証事業者

    富士通株式会社

  • 市担当部署

    交通局技術本部施設部施設計画課

応募理由・技術開発のきっかけ

名古屋市様の「地下鉄駅構内の混雑状況の把握」という目的の背景には「いつ、どこで混雑が発生しているか定量的に把握することが難しい」という課題がありました。課題の解決においては、把握するためのインプットとして「不特定多数の対象者をどのように検知するか」が重要であると考えます。
弊社は多様な分野でのソリューション提供の一環として、AIやロボット、IoTといった先進技術の研究に力を入れています。多くの経験により培われたノウハウ及び技術力・分析能力から、この課題の解決にはセンシング技術の活用が最適であると考えました。
弊社は総合ICTベンダとして、ハードウェア・ソフトウェア・システムインテグレーションをワンストップで提供することができます。
名古屋市様の抱える複雑な課題の解決に向け、弊社の総合力、技術力、蓄積されたノウハウの活用により最適なご支援ができると考え、本実証実験に応募しました。

完成後のポイント

本実証では、駅構内に専用のWi-Fiセンサーを設置し、スマートフォン等の携帯端末より発せられる信号を検知することで、特別な機器やアプリなどを持たせることなく人流の計測・分析を実施します。得られたデータの分析結果を活用することで、混雑緩和に効果的なルート案内の作成等、地下鉄利用者様の利便性向上に貢献できると考えます。

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開発途中で上手くいっている点・
苦労している点

地下鉄駅構内は、周囲を壁に囲まれた狭い空間が続く地形特性を持っています。また、本実証実験で利用する無線信号技術は、センサーの設置環境に影響を受ける特性があります。
弊社でもこれまで経験のない環境下であるため、結果の予測が難しい実証実験となります。
機器の設置以降、データの取得は問題なく行え、傾向も見えていますが、より有効性のある結果が得られるよう、名古屋市様がこれまでに認識していた目視などによる経験値(知見)との比較検証と、場合により、センサーの配置等について名古屋市様との協議のうえ改善するなど試行錯誤しながら、実証実験を進めていきたいと考えております。