REPORT

地下鉄駅構内の混雑状況の把握

  • 実証事業者

    富士通株式会社

  • 市担当部署

    交通局技術本部施設部施設計画課

実証実験の概要

特別な機器やアプリなどを持たせることなく回遊行動の実態を把握し、混雑状況を緩和させるための要素を明らかにすることを目的に、駅構内にWi-Fiパケットセンサ―を設置し、スマートフォン等の携帯端末より発せられる信号を検知することで人流の計測・分析を実施しました。

実証実験の内容・結果

栄駅構内の改札およびホームなどにWi-Fiパケットセンサーを6台設置。乗り降り及び乗り換えを行う地下鉄利用者が所有するスマートフォンなどの通信機器から発する固有IDのみをリアルタイムにセンサーで収集し、データを匿名化した上で計測しました。
センサーごとに収集、計測した固有IDをグラフ化し、人の流動状況を15分ごとに可視化。複数のセンサーで計測した固有IDをクロス集計する事により、時間帯ごとの人の流れを流動量と共に可視化した。これらのデータを分析し、栄駅構内における時間帯ごとの最適な移動ルートの検証をおこないました。

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混雑状況という駅員の目視により定性的にしか判断できなかったものが、今回の実験ではデータとして定量化することができました。さらにデータとイベントの一定の相関関係も確認でき、混雑場所の特定ができました。

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各出入り口からの経路(多地点間移動)の分析による、混雑した場所の特定や原因追及、センサーから得た情報をサイネージへの表示やアプリでのPUSH通知にて駅利用者へ提供することによる、混雑状況に応じたストレスのない行動のサポートができると考えられます。